ELSI NOTE
掲載日:2022年9月2日 最終更新日:2022年9月4日
ELSI NOTE No.19
デュアルユース研究の倫理学:費用便益分析を超えて
執筆者:片岡 雅知、小林 知恵、鹿野 祐介、河村 賢
※本ノートの作成にあたっては、科学研究費助成事業「先端科学技術を対象とする熟議⺠主主義的な意思決定手法の倫理学的検討」(研究代表者:小林知恵)、セコム科学技術振興財団挑戦的研究助成「集団責任論と価値の多元主義を基底とするデュアル・ユース研究・技術の倫理的評価法」(研究代表者:小林知恵)、および AMED研究助成「ヒト脳オルガノイド研究に伴う倫理的・法的・社会的課題に関する研究」(研究代表者:澤井努)、ELSI 共創プロジェクト研究活動費「国際水準のデュアルユース倫理構築のための基礎的研究:費用便益分析を超えて」(研究代表者:河村賢)の支援を受けました。
執筆者からのひとこと
科学技術研究の成果は必ずしも良い目的で使用されるとは限らず、場合によって悪用が懸念されることもあります。こうした「デュアルユース」研究をめぐっては、どのような悪用のリスクなら許容できるか、悪用にかんする責任の所在はどこか、といった様々な倫理的問題が生じます。こうした倫理的問題はこれまで、主として費用便益分析的、帰結主義的観点から検討されてきました。しかし、こうしたアプローチではこぼれ落ちてしまうような論点もあります。そこで本ノートでは、より広い倫理学上の観点から、デュアルユース研究をめぐる諸論点を概観し、議論の見通しを与えました。
大阪大学学術情報庫OUKA
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