ELSI NOTE
掲載日:2022年3月24日 最終更新日:2022年7月22日
ELSI NOTE No.16
イタリアにおける研究評価をめぐる議論の概要
執筆者:川島 彬
※文部科学省「科学技術イノベーション政策における『政策のための科学』基盤的研究・人材育成拠点整備事業(SciREX事業)」共進化実現プログラム「研究業績の評価に基づく資源配分効果の動態的特性分析のための基礎研究」(共同提案者:標葉隆馬)及び科学研究費助成事業 基盤研究(B)「インパクト評価再考-責任ある研究・イノベ―ションの観点から」(研究代表者:標葉隆馬)の一環です。
執筆者からのひとこと
人文社会科学をめぐる研究評価の問題は、世界的に大きな議論となりつつあります。このような状況を踏まえながら、本ノートでは、研究評価をめぐる諸問題に関して、イタリアの研究者たちの議論を紹介します。そのために、2018年に出版されたアンドレア・ボナッコルスィ編『人文社会科学における研究評価: イタリアの経験からの教訓』(Bonaccorsi, A. ed. The Evaluation of Research in Social Sciences and Humanities: Lessons from the Italian Experience.)に注目し、本書を概観します。イタリアは人文社会科学の強い伝統を有しており、特に哲学から考古学に至るまでの人文科学の学問領域全体は、中世やルネサンス期以来の長い伝統をもっています。そのため、人文社会科学のコミュニティには活力があり、研究評価に関しても積極的に議論を提起し、行動を起こしています。彼らの取り組みを見てみることは、日本における研究評価の問題を考える上でも有益と考えられます。
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大阪大学学術情報庫OUKA
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