人材育成・社会貢献

「メルカリR4Dラボ・大阪大学協働研究所」開所式の開催レポートを公開しました。

2025年7月15日、千里阪急ホテル クリスタルホールにおいて、「メルカリR4Dラボ・大阪大学協働研究所」開所式を開催しました。

本協働研究所は、大阪大学社会技術共創研究センター(通称、ELSIセンター)と株式会社メルカリが、人文社会科学の知見を通じて、あらゆる価値が循環する社会への道を示す「価値循環学」の確立を目指し、2025年7月1日に設置したものです。

開所式は、株式会社メルカリより 河野 秀治 執行役、大阪大学より 熊ノ郷 淳 総長、尾上 孝雄 理事・副学長にご出席いただき、株式会社メルカリの関係者、大阪大学の人文社会科学系の部局長、本協働研究所の関係者など、61名が参加をしました。また、株式会社メルカリの関係者、大阪大学の関係者、報道関係者など49名にオンライン配信を視聴いただきました。

 

 

<イベント概要>
■ 開催日時:2025年7月15日(火)13:30〜14:30ごろ
■ 会場:千里阪急ホテル クリスタルホール (オンライン配信あり)
■ 主催:大阪大学 社会技術共創研究センター(ELSIセンター)、株式会社メルカリ
■ 開催案内ページはこちら:https://elsi.osaka-u.ac.jp/contributions/3856

 

熊ノ郷 大阪大学 総長は、大阪大学が歴史的に、市民と経済界の要望により設立された大学であり、学問の府として専門知を深める縦糸の活動と、実学として境界知に取り組む横糸の活動とを紡ぎ合わせて発展してきた伝統に触れ、今回の株式会社メルカリとの研究所の取り組みも、そのような総合知(convergence knowledge)の実践の真髄となる活動になると確信していると述べました。

 

河野 株式会社メルカリ 執行役は、多様な価値が交換される社会基盤を形成し、大規模サービスを提供する企業としての社会的責任を果たしていくうえでも、人文社会科学を含む多様な知見が重要であり、この研究所においても「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」社会の実現のために、分野を超えた協働を進めていくことを楽しみにしていると挨拶しました。

その後、本協働研究所の所長でもある、大阪大学社会技術共創研究センター 岸本 充生 センター長 、株式会社メルカリ 多湖 真琴 メルカリ R4D Directorから、それぞれ「大阪大学ELSIセンターの紹介・協働研究所設置の趣旨説明」、「協働研究所設⽴趣意およびR4Dについて」と題して講演がありました。

以下、講演スライド(PDF)も合わせてご覧ください。

「大阪大学ELSIセンターの紹介・協働研究所設置の趣旨説明」(PDF: 3.5MB)
 岸本 充生(メルカリR4Dラボ・大阪大学協働研究所 所長/大阪大学ELSIセンター センター長)
岸本 センター長からは、これまでの大阪大学ELSIセンターの活動内容について説明がありました。その後、本協働研究所では、これまでの企業活動をフィールドとした実践研究に加えて、新たに価値循環を問い直す基礎研究を推進すること、人文社会科学系の産学連携研究自体を問い直すメタサイエンスを推進することが示されました。今回設置する協働研究所がハブとなって、人文社会科学系の実践知探求の可能性を広げていきたいという方針が語られました。

 

「協働研究所設⽴趣意およびR4Dについて」(PDF: 3.2 MB)
 多湖 真琴(株式会社メルカリ R4D Director)
多湖 株式会社メルカリR4D Directorからは、社会課題の解決を射程に含むユニークな研究開発組織であるメルカリR4Dのこれまでの取り組みについて紹介されました。その後、R4DのCo-innovationアプローチを拡大するメルカリR4Dラボ構想、その第一弾としての今回の研究所の位置付けが示され、人文社会科学の研究を通じて、企業活動が社会にもたらすインパクトを学術的な成果として還元し、あらゆる価値が循環する社会の実現を目指すとの目標が語られました。

 

最後に、尾上 大阪大学 理事・副学長より、メルカリR4Dラボ・大阪大学協働研究所の発展を祈念する旨のご挨拶をさせていただき、開所式は無事終了しました。

 

今後のメルカリR4Dラボ・大阪大学協働研究所の活動にご期待ください。

 

左から順に、多湖 真琴(株式会社メルカリ R4D Director)、河野 秀治(株式会社メルカリ 執行役 SVP of Management Strategy)、岸本 充生(大阪大学ELSIセンター センター長)、熊ノ郷 淳(大阪大学 総長)、尾上 孝雄(大阪大学 理事・副学長)


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