プロジェクト概要
複雑な社会課題解決には、人文社会科学の知見が不可欠です。特に、企業等との連携による社会課題解決に大きな期待が寄せられる今、人文社会科学系の産学連携には、協働のプロセス自体も含めたグッドプラクティスの創出、知見の公知化が求められています。
本研究では、これら分野特有の状況と課題に気を配りながら、大学−企業間の協働研究所の運営プロセスで浮かび上がる制度的・文化的課題をアクションリサーチの視点から抽出します。その上で、先行事例や他分野での協働拠点との比較等を通じ、人文社会科学系の産学連携においてイノベーションが推進されるためには、どのような人材やスキル、知見が求められるのかを検討し論文数や特許数に還元されがちな評価軸にとらわれず、より複層的なKPIの策定に向けて、指標に関する調査や検討を行っていきます。
加えて、単なる「お墨付き」を与えるような不健全な関係や、利益相反の可能性を意識しながら、これらの懸念への対応についてもノウハウを蓄積していきます。
主要メンバー
肥後 楽
八木 絵香
岸本 充生
鹿野 祐介
井上 眞梨
川人 よし恵
関連情報
2025年7月までに取り組んできたこと
- ナレッジサロン会員向けイベント、木曜サロン「今こそ知っておきたいELSIのはなし−倫理的・法的・社会的課題について考える−」(2025年6月26日開催)に、肥後楽が登壇。
- 分担執筆した書籍が刊行(2025年4月発行)
肥後楽「第5章 ELSI/RRIをめぐる産学連携:大阪大学社会技術共創研究センターと株式会社メルカリmercari R4Dの事例から」『ELSI入門:先端科学技術と社会の諸相』丸善出版
(2025年7月15日現在)